わらべ地蔵を被災地へ
2012年06月18日
5月27日(日)60名の参加をいただき55体のわらべ地蔵を彫りました。募集をかけたところ多数の希望者があり、お断りした方には本当に申し訳ございませんでした。
まず、はじめに参加者全員でお経をあげ東日本大震災で犠牲になられた方々への供養をいたしました。
そして、仏師の冨田睦海師より順番にわかりやすく説明を頂きながらわらべ地蔵を彫っていきました。皆さん真剣な表情で一生懸命丁寧に彫り進めていきます。ほとんどの方がはじめてということで段々と指や手に疲労が出てきます。確かになかなか大変な作業だと思いました。しかし、完成したお地蔵様は本当にかわいらしく、参加者の多くが「手元に置いときたい」と言っておられました。
また、自分で彫ったお地蔵様のお顔は自分の顔に似てくるので不思議です。そんな気持ちの入ったお地蔵様を被災地へ送る事ができるということは、まさに自分自身を届けるといった気持ちだと感じました。
最後に完成した55体のわらべ地蔵を並べ開眼供養をし、みんなで冨田師を囲んで記念撮影をしました。わらべ地蔵を彫り終えた皆様の表情はほんとにお地蔵様のようでした。
「わらべ地蔵を被災地へ」を通じて、被災地から遠く離れた私たちでも参加できたことに深く感謝し被災された方々への心を少しでも癒すことができますように願います。そして、今後も少しでも何かお手伝いできることがあれば参加していこうと思います。
井山宝福寺 副住職 小鍛治一圭
合掌
『宝福寺庫裏及び玄関及び食堂 保存修理工事現場一般公開』
2012年06月01日
5月26日(土)、5月27日(日)の2日間、見学会並びに27日(日)「わらべ地蔵を被災地へ」を無事終了することが出来ました。大変多くの方の御来山をいただき心より御礼申し上げます。今回は見学会について御報告させていただきます。前日は天候が悪かったのですが2日間とも快晴に恵まれ630名以上の方が参加されました。今回で三回目の見学会ですが、初めての方も多く参加されていました。また、前回までに参加された事のある方は工事の進み具合を興味深く観察されていました。今回の見学会の見どころは何と言っても屋根瓦を葺く様子が現場で見ることができることでした。実際に瓦を葺いている職人さんより詳しくそして解りやすく説明をして頂きました。
更に今回は見学だけでなく瓦を作る過程の型抜きの体験もできるということで、大人から子供さんにも大変喜んで頂きました。型をぬいた瓦も持ち帰ることができ良い記念になったことと思います。ほかにも屋根地の土居葺の板を竹釘で止める体験や槍鉋の体験のコーナーもあり貴重な体験に文化財を守る職人さんのすばらしさも理解して頂いたのではと思います。
今回で見学会は最後になりますが今後も是非御参り頂きまして保存修理工事を見守って頂きます様御願い申し上げます。最後になりましたが、見学会を支えていただいた全ての関係者の方に深く感謝申し上げます。
井山宝福寺 副住職 小鍛治一圭
合掌